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週末相続税教室 578,専門家の守備範囲の違いを知る
前回(第56回)で税理士の資格取得の流れのあらましが説明されました。これを踏まえてなお?の点があるかもしれませんのでQ&Aでもう少し補充をしましょう。
8-1:適切な質問をすること Q:自分で相続税申告書を作成して、提出前に税理士さんに見ていただく場合、或いは申告書作成の途中で特定の個所を質問したい場合、資格の出自がわからないと不安です。 お会いしてチェックをお願いして、そのかたが頼りないことが分ってきてからでは動きが取れないというか、それからほかの先生を探すとなると費用も二重に払わなければなりません。あらかじめ資格取得の出自について質問して失礼になりませんか?
A:ならないと思います。私の友人のハナシですが、会社の顧問税理士を2年間で4回替えた人がいます。「やりすぎちゃうの?」とその友人に言いましたが、「頼りないしマトモな答えが返ってこないから仕方がないヮ」と返されました。 そうかもしれませんが、気を付けられたら良い点は以下です。 ・聞かれる側の税理士さんの性格により受け止め方は様ざまでしよう。お聞きになる際に、不快な空気になる言葉遣いは避けるべきです。 ・聞き方や言葉遣いなども含めて相手に対しレスペクトの気持ちがあることが必要でしょう。そしてどうしても資格取得の由来が知りたいとの気持ちを誤解されないようにお伝えすることです。 ・税理士の資格取得の由来は税理士会でも明らかにしていません。出自をきいてはイケナイという法律等も私が知る限りありません。なのでお聞きになられることはされたら良いと思います。ご自分が後々問題を起こさない申告書を作成したいと思われるほど、その気持ちが強くなるのは自然のことと考えます。自然のことにたいして誰もイケナイとは言えません。
Q:こんな気遣いをしなければならないのは複雑な資格制度と、間違いがあれば加算税がかかる税法のもとでは仕方ないことですか?
A:そうですね、統一試験で一つの入り口をパスすれば資格が得られるならば、そのような気遣いは不要でしょう。また税法が厳しいと言われますが税というものの性格は厳しいものです。変えられませんから、ここは現実的に対応されるしかないと思います。国税庁のホームページなどは分かり易く充実していると思いますョ。
Q:税理士会のホームページで得意分野などが明らかであれば助かるのですが。税理士事務所のホームページは宣伝のように思え真に受けられません。
A:たしかに。私の属しますワシントン州公認会計士協会では各会計士のプロフィールや得意分野が示されています。その欄に載せるか否かは個人個人の会計士の自由です。何も書かないかたもあります。そうなれば良いですね。
次回:8−2「専門家と紛争にならないための注意」に行きます。
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