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これからの経営には数字と税金の知識が必要です

税務会計フォアユーパートナーズ

(担当)財務分析家
木村栄昌
(税理士・米国公認会計士)

社長、ソコがわかれば百人力!

社長、ソコがわかれば百人力! のご案内

『社長、ソコがわかれば百人力!』のバックナンバー(22号)をご紹介します。

これまでのあらすじ

対談を進めていくうちに、00譲次氏は様々なアドバイスを受けました:
  • 税法改正の影響と対策
  • 資金確保のポイント
  • 税金ごとの性質の把握と、それぞれに適した節税のポイント
  • 会計事務所との付き合い方
  • 相続対策
そして話題は「会計データの読み方」へ……。

バックナンバー

社長、ソコがわかれば百人力!
社長、ソコがわかれば百人力! 第22号


旧タイトル:荒野を生き抜く発想力
<旬刊・Do-ing・経営者税務>

*今月号からタイトルを改めました。


<<社長と決算書>>

<毎朝読めばどうなるか?>

K:新聞を読むように月次決算書を毎朝広げます。そうしますと
前号の損益計算書について申し上げれば、イヤでも売上高と
売上原価の両方が目に入り、その差額である粗利益がど
れぐらいのものかという事が、目の前に突きつけられます。
 このときに、アア、ウチは、俺は偉そうなこと言っても、
この程度の粗利益しか(つまり付加価値しか)稼いでないのだな、
と気付くのです。

 ここに気付く事が第一の意味があります。
その次に心に浮かんでくるのが、「なぜ」ということです。
なぜこの程度なのだ、場合によっては、なぜ、こんなに粗利
が多いのだ、という疑問が出てきます。
 ここで、もっと知りたい、データが欲しいと
いう社長になっていただきたいのです。
社長が経理担当に命じれば、普通の会社なら、その日
の終業時間には出来ていますよ。
できてないのは経理係が他の仕事もして手一杯なのか
、無能なのか、有能だけれどもサボっているのか、どれかです。
 であるなら、そこで社内の体制が見えてくる。
社長が知りたいデータも出てこないのはどういう訳か?
 社長はそこで原因を究明するべきです。
案外他の幹部の個人的雑用をさせられたり、社長が平素
見ないのをいいことにして、当然すべき
「改善」(kaizenと英語にもなっています)を怠ってる
現実が見えます。
これは副産物です。

肝心要の経営成績に関しては、部門別の原因分析がで
きる損益計算書を毎日見ることをするうちに、
社長の心の中に「何で我社はこんなに
儲からないのか」という気持ちが湧いてきます。
この気持ちを湧かせる為に
毎朝、損益計算書を読むのです。
 ですから、今1月ですが最低でも12月分の損益計算書
が手許にない社長は既に競争に負けているのです。
どんな世界も「情報」が競争を勝ち抜くには
とても大事で、ましてや自社の損益や財政状態を知る
ための情報が遅れる事はその社長が日本人特有6つの
「遅れた感覚」(*注1)である、

・「はにかみ」に由来する「判断の先送り」
・「ためらい」に由来する「決断の後回し」
・「人見知り」に由来する「状況まち」

の精神構造の表れで、結局、会社ごと、国ごと負けてゆく仕組みの中に
入ってしまっているのです。(*注1)でご紹介した本の著者は
1999年の夏に神奈川県のある川の中州でキャンプしていて川が
増水してゆく中、なす術もなく流されていった人たちのことを
例に引いての日本人の、このどうしようもない気質・精神性を
指摘されています。

中小企業の社長という人種は、私は日本人の中でも最も個性的
な人たちと思っています。
事業をする人は日本人の平均的な人より対外的交渉力、
コミュニケーション能力は抜きん出ていると思っています。


<十分な情報である損益計算書が見る気を湧かす>

 しかし、情報が不十分だと、上記の「判断の先送り」
「決断の後回し」「状況まち」という生命の奥底に摺り込まれ
た3点セットが出がちです。
役人や勤め人より相当自己表現がマシな人種でも、日本人
特有の陥穽に落ち込みやすいのです。自社の今の位置を社長自身が
自分の頭でシッカリしらないといけません。
 これからは集団無責任体制では、生き残れません。

このメルマガを読んでいただいている経営者は例外中の
例外の人でしょう。この人たちには事実を知り、決断して
行動することで、すこしでもいい位置に立って欲しいと思っています。
 大部分の中小企業は流されてゆくだけです。そしていづれ
消えてゆくでしょう。
大部分の人の資産は円安ドル高のもと目減りする
だけです。
マスコミに踊らされて消費三昧の姿勢がそれに拍車を
かけます。新聞に書いてある事も大本営発表です。
偏ったものしか出ません。自分の頭で考えないと
道を誤ります。いずれ一億総下流の社会です。
日本人は奴隷化の危機に近いところに居ると思っていますが、
上述の六つの類型は奴隷的思考法だと思いませんか?
ずーっと支配されるのになれた結果、この類型が形成されたのだと思うのです。
 TVの大河ドラマでは戦争ものばかりです。しかも権力者の。
民衆が反乱起こして悪い権力者をやり込めた歴史事実もほとんど
ないし、そんなNHKの大河ドラマはありません。
 1〜2年前ですか最近映画で「草の乱」という明治時代の初期の
秩父困民党の蜂起を描いたものがありましたが最後は国家権力
の手で鎮圧されました。もっと昔には一向一揆で加賀の国を守護の富樫氏
から取った事実などがありますが、部分的なものです。
ところで、この時代に反守護の一方の旗頭であった笠間兵衛家次
という侍大将は私の父方の祖母の先祖です。同じ笠間姓です。
これは余談です。

次回は損益計算書について少し強調します。




******<この号のキーワード>*********
*注1)中津燎子著「英語と運命」2005,12月 三五館 刊 354頁以降の
卓抜の日本人論を参考にされよ。この6つの感覚も、この書から引用させて
いただいた。
 併せて吉川元忠・関岡英之著「国富消尽」−対米従属の果てに
−2006、1月 PHP刊の全篇に書かれていることを知れば、凡その近未来図
が見えてくる。究極は日本人自身の「正体」のもたらす結果でしかない。

:::::::::<言霊・ことだま>::::::::::
汚い言葉からは、何も得る物ナシ。あなたの廻りに悪い波動を撒くだけ。

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社長、ソコがわかれば百人力!22号

旧名:荒野を生き抜く発想力
     <旬刊・Do-ing・経営者税務>

発行日  平成18年2月5日
発行者  フォアユーインターナショナル有限会社
関連URL http://www.fyi-ta.com/

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『社長、ソコがわかれば百人力!』
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